ウイルスがアフリカに広まったとき、私にはカナダに帰国する選択もありましたが、ザンビアに留まる決心をしたことを感謝しています」とラリッサは説明する。
ウイルスがアフリカに広まったとき、私にはカナダに帰国する選択もありましたが、ザンビアに留まる決心をしたことを感謝しています」とラリッサは説明する。 「神様は私のチームを本当に特別な方法で用いて下さり、ザンビアやアフリカの他の地域に住む女性たちに伝道する機会が与えられました。」
ラリッサが女性たちを勇気づけ、育成する活動を行っていたザンビアはCOVID-19の蔓延を防ぐため、ほぼロックダウン状態となりました。移動は制限され、人に会う時はマスクの着用が義務付けられました。しかし、ラリッサとチームはその制限に屈することなく、手頃な価格のマスクを作ることで、人々に愛を表す機会を得たのでした。 「私たちのビジョンは変わっていません。私達は今も女性たちを勇気づけたいと思っています。しかし、今回はその方法に変化が必要でした。」とラリッサは言う。
数週間のうちに7,000枚ものマスクを作ったこの取り組みは、わずかな収入を高価なマスクに費やすか、またはマスクを着用せず投獄されるかという厳しい選択に直面した人々に救いを与えました。それだけでなく、時に一家を支える役割を担う女性たちに裁縫のスキルを与え、収入源の確保へと導いたのです。
発展途上国ではよくあることですが、女性が生きて行くことは容易なことではありません」とラリッサは述べる。 「多くの女性は、教育を受けておらず、読み書きができないため、収入を得ることが難しいのです。」
私たちのビジョンは、女性達が勇気づけられ、肉体的、霊的抑圧から解放されて、彼女たちが生き生きとイエスに従うようになることです。」
スキルを与え、勇気づける
ラリッサはカナダのクリスチャン家庭に生まれました。幼い頃から宣教の働きに参加したいと願いつつ、具体的な道筋は分からずにいました。そんな中、スイスでの宣教旅行に参加し、人身売買によって売春婦となった女性たちと働く機会があり、ラリッサは不当な現実を目の当たりにしました。女性たちからの話は彼女の心を深く打ち、女性たちを助け、勇気づける働きをしたいという情熱が生まれました。 「私はあの時のような感情を持ったのは初めてで、本当に心が押しつぶされる思いでした。」と彼女は振り返る。 2年後、ラリッサは、抑圧されている女性達と共に働く為、ザンビアに移り、キリストの愛を示しながら、彼女たちの経済的回復の為、スキル取得の助けとなっています。
この働きはザンビアで始まりましたが、ラリッサとチームは地元のリーダー達を訓練し、だんだんとアフリカの他の国々にも広がっていきました。ラリッサは、女性のエンパワーメント(女性に権利を与える働き)の責任者として、ザンビア、モザンビーク、マラウイ、ブルキナファソ、マダガスカル、コンゴ民主共和国、北アフリカで働いています。
裁縫、小規模ビジネス、アクセサリー加工、料理といった分野で女性たちは収入を得、家族を養う為のスキルを習得する事ができます。女性たちは又、小グループに属し、個々人の成長と福音の光に接する機会を得ることができます。
希望の光が広がらないと、女性たちは搾取され続け、貧困と抑圧のサイクルが増すばかりです。とラリッサは言う。
新型コロナウイルスが拡がる前に、ラリッサはサヘルでフラニ族のクリスチャンと、教会開拓者の為のトレーニングを主催しました。 「この地域の女性の生活は非常に困難ですが、神の目は虐げられている彼女たちに注がれていることは確かです。」とラリッサは語る。 「神様は貧しく、困窮した人々をとても気にかけておられ、その思いこそが、私たちが自分の生活を超えて、神様が私達に望むことをやり遂げる動機になります。」
神様はあなたを用いられる
5年前、ラリッサは体全体の脱力感と痛みに悩まされていました。カナダに戻ると、脊髄神経の損傷があり、大手術が必要であることが分かりました。
この経験は私を大きく変えました」とラリッサは打ち明ける。 「神様が私の体に弱さを与え、神様が私を通して働くことが出来るようにしてくださったと感じました。」
ラリッサは、病気を通して、アフリカの女性たちとの繋がりが増したと感じました。 「私と関係のある人たちが祈り続けてくれたのです」と彼女は思い起す。 「それまでの私は、いつも自分は励ます側の人間だと思っていましたが、その時は、共に働く女性たちが私をサポートしてくれる真の柱となりました。」
祈り、支えてくれた女性たちの愛情に励まされ、体は弱さを覚えながらも、ラリッサは新たな力と決意を持ってザンビアに戻りました。 「大切なのは、私に何ができるかではなく、神様が私を通して何をされるかなのですから」とラリッサは言う。